Value Communications

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異文化経営研究所オフィスくぬぎは、不確実性の時代の価値観を分析し最適なマーケティング・コミュニケーションについて研究しています。
office QNOUGUI studies effective communication methods for the multi-cultural society and the emotional being.
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「マーケティング・コミュニケーション」とは説得のビジネスです。
この「説得」とはまずマーケティングを実施する側に決断を求める「説得」と市場の消費者や顧客に商品理解や購買を求める「説得」の二段階です。 きわめてロジカルに行いますが、説得のタイミングや手法については先方の事情を「忖度」しなければならない場合もあります。
次に上記のような説得の場で、市場や対象層に対してどのようにアプローチして所期の目的を達成するのかキッチリと説明する必要があります。市場へのアプローチについての説得は、結果的として当該商品の販売量に関係することですから、その説得はロジカルで現実的でなければ理解されにくいでしょう。
これら二つの手続きを経てマーケティング活動は具体的なキャンペーンとして運営されていくことになります。
キャンペーンを実施するということは、事態の推移を確認しながらPDCAを回して管理していくことですが、当然に事前に想定していた以外の事態が発生する可能性があります。 「未曾有」の事態についての様々な議論を聞いていても、実際には「未曾有」の事態=「歴史的に発生確率」が低いということで、その「結果を想定する」ことすらもやめてしまっているかも知れないと感ずることがあります。
実際の社会生活において「想定」「予測」をすることとは、その後起こる結果にどのように対応して行くか、ということを組み立てる上での基本的な情報インプット作業であると筆者は考えています。また未曾有の事態が発生しても、現実に発生すれば「現実的に対応する」ことしかできないし、可能な「現実的な対応」を組み合わせて事態の進展に合わせて実施して行くことが最良の対処方法であるとも考えています。


Planned Happenstance Thoeory(計画された偶発性理論)
ここに「偶然」出現した事態に対応する、面白い論文を紹介します。この論文は「変化のスピードが速い」現代の社会人のキャリアアップについて研究されたものですが、実際のキャリアアップには「偶然性への対応」が大きなキーワードになっている、と言う調査結果に基づいています。
つまり現代では、将来の目標を明確に決めて、そこから逆算して計画的にキャリアをつくりこんでいくような方法は現実的ではなく、むしろ優柔不断なくらいでよく、それは予期せぬ出来事を柔軟に受け止められるオープンマインドな状態である方がより好ましいと言うものです。
この論文は、スタンフォード大学のジョン・D・クランボルツ教授らによる「計画された偶発性理論(Planned Happenstance Theory)」(1999年)です。 そこでの示唆は、個人のキャリアの8割は予想しない偶発的なことによって決定される。 その偶然を計画的に設計し、自分のキャリアを良いものにしていこうという考え方で、同教授らは「偶然を意図的・計画的にチャンスに変える」ために発揮すべき5つの行動指針を示しています。
  1. 好奇心[Curiosity] 絶えず新しい学習の機会を模索し続けること
  2. 持続性[Persistence] 失敗に屈せず、学習し続けること
  3. 柔軟性[Flexibility] こだわりを捨て、信念、概念、態度、行動を変えること
  4. 楽観性[Optimism] 新しい機会は必ず実現する、可能になるとポジティブに考えること
  5. 冒険心[Risk Taking] 結果が不確実でも、リスクを取って行動を起こすこと

クランボルツ教授らの研究は、個人のキャリアアップについてどの様な努力とその結果などの因果関係を調査したものですが、この考え方は商品やブランドマーケティングを考える上でも大きなヒントの一つになると考えられます。 つまり、商品やブランドの情報発信が多方向から行われる現在、それらの情報が商品やブランド開発者側の意向に沿ったものであることは100%期待出来ないからです。また、これら発信される情報には、「想定される」正直な反応や主張もあるでしょうが「想定されない」誹謗中傷も織り込まれている可能性があります。これらの(不都合な)情報は誇大に拡散される可能性もあります。 このような「想定外の事態」に備え、事前に綿密な対応を策定する前提として、まず「顧客」を守るための基本的な方針をまとめておく必要があります。
IoTやAIなどの普及により二進法であるデジタル化が進む現在、感情の動物である人間においては、決断は時には厳格だったり時には優柔不断であったりする不確実性が存在します。そのことの是非が問題ではなく、そのような優柔不断な動物であることを享受する社会でありたいと思います。

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